Bryan Johnsonの19時間断食、5時間食事ウィンドウは続けられるか

Bryan Johnsonの19時間断食、5時間食事ウィンドウは続けられるか

Bryan Johnsonの「Blueprint Protocol」。

SNSで見かけて、ずっと気になっていた。彼は毎日19時間断食して、5時間のウィンドウ(朝食と昼食)だけで食事を済ませている。

正直、私には無理そうだと思った。でも、エビデンスを調べてみたら、意外なことが分かった。

厳格な断食は、続けられなければ意味がない。

今回は時間制限食のエビデンスを確認した上で、「続けられるか」という私の視点から正直に評価する。

Bryan Johnsonの断食プロトコル

Bryan Johnsonの食事スケジュールはこんな感じ:

項目内容
断食時間19時間
食事ウィンドウ5時間(朝〜昼)
最後の食事午前11時頃
夕食なし

これを毎日、365日続けている。

一般的な時間制限食(TRE)と比較すると:

方法断食時間食事ウィンドウ
16:816時間8時間
18:618時間6時間
20:420時間4時間
Bryan Johnson19時間5時間

Bryan Johnsonの19:5は、かなり厳格な部類に入る。

私が調べたエビデンス

「続けるかどうか」を決める前に、まずエビデンスを確認した。

2025年 BMJネットワークメタアナリシス

BMJに発表された大規模なメタアナリシス(Semnani-Azad et al., 2025)が最も参考になった。

対象: 99 RCT、6,582名 比較: 間欠的断食(ADF, TRE, WDF)vs 継続的カロリー制限(CR)vs 自由摂食

結果:

  • すべての断食方法が自由摂食より体重を減らす
  • 隔日断食(ADF)のみがカロリー制限より優れている(-1.29kg)
  • 時間制限食(TRE)はカロリー制限と同等
  • 長期(24週以上)になると差が消失

これを見て、ちょっと考えが変わった。

厳格なTRE(Bryan Johnsonの19:5など)が、カロリー制限より「優れている」というエビデンスは弱い。

16:8 TREのメタアナリシス

2025年のメタアナリシス(Wong et al.)では、16:8 TREの効果が詳しく分析されている。

対象: 23 RCT、1,280名

結果:

指標効果サイズ(SMD)解釈
空腹時血糖-0.25小さい効果
HOMA-IR-0.16小さい効果
インスリン-0.22小さい効果
HDL-C+0.15小さい効果

効果サイズは「小さい」。劇的な変化は期待しすぎない方がいい。

ただし、6ヶ月以上続けるとHbA1cに有意な改善が見られるという結果もある。

IF vs カロリー制限、どっちが楽?

2024年のメタアナリシス(Hamsho et al.)が興味深い。

等カロリーで断食とカロリー制限を比較した20のRCTを分析。

結果:

項目IFで改善CRで改善
体脂肪○(短期)-
ウエスト○(長期)-
空腹感-
疲労感-

断食の方が空腹感・疲労感が強いという結果。

これは「続けやすさ」に直結する問題。

私の正直な評価

19:5は厳格すぎる

エビデンスを見て思ったこと:

  1. TREはCRより「優れている」わけではない
  2. 長期的な効果の差は消失する
  3. 断食の方が空腹感・疲労感が強い

Bryan Johnsonのような「完全最適化」を目指す人には向いているかもしれない。でも、私のようにQOLを重視する人には厳しい。

夕食なしの生活は、社会的にも精神的にもハードルが高い。

家族との夕食、友人との会食、仕事の付き合い。すべてを諦める覚悟が必要。

「続けられない」なら効果はゼロ

これは私の持論だけど:

続けられないダイエット法は、効果がどれだけ高くても意味がない。

BMJのメタアナリシスでも、長期(24週以上)になると断食とカロリー制限の差が消失している。つまり、どちらも続けられれば同じくらいの効果があるということ。

なら、続けやすい方を選ぶのが賢明。

私のアレンジ版: ゆるい16:8

厳格な19:5は無理。でも、時間制限食のメリットは取り入れたい。

そこで私が実践しているのはゆるい16:8

私のルール

項目内容
断食時間16時間(目標)
食事ウィンドウ8時間
夕食あり(20時まで)
朝食12時以降

ポイント

1. 毎日じゃなくていい

週に3-4日できれば十分。週末は家族と朝食を食べる。

2. 完璧を求めない

14時間断食になっても気にしない。80%できればOK。

3. 空腹感はハーブティーで紛らわす

朝の空腹時間は、カモミールティーやペパーミントティーで乗り切る。

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4. 電解質を補給する

断食中に気をつけたいのが電解質。特にマグネシウムは不足しやすい。

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断食中に気をつけること

断食を破らないもの

  • 水、お茶、ブラックコーヒー
  • 電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム)
  • 塩(少量)

断食を破るもの

  • カロリーのある飲み物(牛乳入りコーヒーなど)
  • プロテイン
  • MCTオイル(厳密には断食を破る)

私は「厳密な断食」にはこだわっていない。朝にコラーゲンを入れたコーヒーを飲むこともある。それでも、16時間の「食事をしない時間」を作ることに意味があると思っている。

誰に向いているか

ゆるい16:8が向いている人

  • 朝食を抜くのが苦じゃない人
  • 夕食は家族と食べたい人
  • 完璧を求めない人
  • カロリー計算が面倒な人

Bryan Johnson式19:5が向いている人

  • 完全最適化を目指す人
  • 夕食を抜くのが苦じゃない人
  • 社会的な制約が少ない人
  • 強い意志を持っている人

まとめ

Bryan Johnsonの19時間断食・5時間食事ウィンドウ、エビデンスを調べた感想:

  • TREはカロリー制限より「優れている」わけではない(BMJ 2025)
  • 効果サイズは小さい(SMD 0.15-0.25)
  • 断食の方が空腹感・疲労感が強い
  • 長期になると効果の差が消失

続けられることが、私にとっては最強のエビデンス。

厳格な19:5より、ゆるい16:8を週3-4日。これが私の結論。

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結城 優衣

QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。

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