亜鉛サプリの効果と選び方【風邪・免疫】 (Zinc)

亜鉛サプリの効果を論文に基づいて解説。風邪予防には効かないが、風邪の期間短縮には効果あり。2024年コクランレビューを解説。

📊 エビデンスサマリー

風邪予防は効果なし(2024年コクラン)。風邪の期間短縮は約2日(低確実性)。治療使用で副作用34%増加。

エビデンスレベル: 中(RCT・システマティックレビュー)

形態別比較

形態 吸収率 特徴 おすすめ用途
ピコリン酸亜鉛 吸収率が高い、最も一般的 汎用(推奨)
グルコン酸亜鉛ロゼンジ 風邪治療研究で最も使用 風邪時
亜鉛ピコリン酸(低用量) 15mg、過剰摂取を避けたい人向け 長期摂取

亜鉛とは

亜鉛は必須ミネラルで、免疫機能、創傷治癒、タンパク質合成に関与する。「風邪に亜鉛」というイメージがあるが、2024年のコクランレビューで予防効果は否定された。

風邪予防への効果:効かない

2024年コクランレビュー

Naultらのレビューは、34研究・8,526人を分析。

予防効果:

指標結果結論
風邪発症リスクRR 0.93(95%CI 0.85-1.01)有意差なし
風邪回数MD -0.90(95%CI -1.93-0.12)有意差なし

「亜鉛で風邪を予防できるというエビデンスはない」

風邪治療への効果:約2日短縮

同じコクランレビュー

治療効果:

  • 風邪期間の短縮: MD -2.37日(95%CI -4.21〜-0.53)
  • ただしエビデンスの確実性は低い
  • 異質性が極めて高い(I² = 97%)

副作用:

  • 治療使用で非重篤副作用が34%増加
  • 主な副作用: 味覚異常、吐き気、胃の不快感

他のメタアナリシス

Wangらの研究では、亜鉛は風邪期間を2.25日短縮

Abioyeらの研究では、症状期間を47%短縮

用量

目的用量
一般的な補給15-30mg/日
風邪治療(ロゼンジ)75mg/日以上(分割)
上限(長期)40mg/日

注意: 高用量の長期摂取は銅欠乏のリスク。

形態の比較

形態吸収率用途
ピコリン酸亜鉛高い一般的な補給
グルコン酸亜鉛高いロゼンジ(風邪治療)
酢酸亜鉛高いロゼンジ
酸化亜鉛低い非推奨

おすすめ製品

ピコリン酸亜鉛(汎用)

NOW Foods ピコリン酸亜鉛 50mg

高吸収。120粒入り。一般的な補給に。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

ロゼンジ(風邪治療用)

Life Extension 亜鉛ロゼンジ

風邪のひきはじめに。シトラスオレンジ味。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

低用量(長期摂取用)

Thorne 亜鉛ピコリン酸 15mg

Thorneの高品質。過剰摂取を避けたい人に。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

注意点

  • 予防目的での毎日摂取は根拠なし
  • 高用量の長期摂取: 銅欠乏のリスク
  • 副作用: 味覚異常、吐き気(特にロゼンジ)
  • 空腹時を避ける: 胃の不快感の原因に

関連成分

亜鉛と一緒に摂ることが多い免疫サポート成分です。

  • マグネシウム - 亜鉛と並ぶ重要ミネラル。両方とも現代人に不足しがち
  • ビタミンD - 免疫機能をサポート。亜鉛との併用で相乗効果
  • ビタミンC - 抗酸化作用と免疫サポート。風邪対策の定番
  • セレン - 抗酸化ミネラル。亜鉛と並んで免疫に重要

まとめ

  1. 風邪予防には効かない - 2024年コクランで明確
  2. 風邪期間短縮には効く可能性 - 約2日(低確実性)
  3. ロゼンジが最も研究されている
  4. 副作用は無視できない - 34%増加
  5. 予防目的の毎日摂取は非推奨
  6. 風邪のひきはじめにロゼンジ - これには一定の根拠あり

よくある質問

Q. 亜鉛は風邪予防に効果がある?

2024年のコクランレビューで予防効果は否定されました。ただし、風邪のひきはじめにロゼンジを使うと期間を約2日短縮できる可能性があります。

Q. 亜鉛はいつ飲むのがベスト?

空腹時は胃の不快感の原因になるので、食事と一緒に摂取しましょう。風邪時のロゼンジは症状が出たらすぐ、2-3時間おきに舐めます。

Q. 亜鉛の副作用は?

ロゼンジでは味覚異常、吐き気が報告されています。また高用量(40mg/日以上)の長期摂取は銅欠乏のリスクがあります。

Q. 亜鉛サプリの種類で何がおすすめ?

ピコリン酸亜鉛が吸収率が高く一般的な補給におすすめです。風邪治療にはグルコン酸亜鉛や酢酸亜鉛のロゼンジが研究で使用されています。

関連タグ

関連記事

S-エクオール、大豆イソフラボン代謝物の最新エビデンスを論文から解説

S-エクオール、大豆イソフラボン代謝物の最新エビデンスを論文から解説

2026年J Agric Food Chemレビュー(PMID: 41511855)を解説。大豆イソフラボンの効果は腸内細菌によるS-エクオール産生能に依存する。ホットフラッシュ58.7%減少のRCT、骨・認知機能への効果、産生者問題の科学を論文から読み解く。

「何が効くか」ではなく「どのエビデンスをどこまで追うか、何を優先して選ぶか」を議論する、4人の異なる価値観を持つ健康研究メディア

検索

ライター一覧

  • 三島 誠一

    三島 誠一

    論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。 おすすめを見る →
  • 桂木 瑛

    桂木 瑛

    エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。 おすすめを見る →
  • 竹内 翔

    竹内 翔

    効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。 おすすめを見る →
  • 結城 優衣

    結城 優衣

    QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。 おすすめを見る →

成分ガイド

タグ

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。