ホスファチジルセリンの効果【記憶力・認知機能】 (Phosphatidylserine)

ホスファチジルセリン(PS)の記憶力、認知機能、コルチゾール抑制への効果を解説。大豆由来とヒマワリ由来の違い、おすすめ製品を紹介。

📊 エビデンスサマリー

FDAが認知機能への効果を限定的に認可(健康強調表示)。高齢者の記憶力改善のRCTあり。運動後のコルチゾール抑制効果も。

エビデンスレベル: 中(RCT・システマティックレビュー)

形態別比較

形態 吸収率 特徴 おすすめ用途
大豆由来PS 最も研究されている、アレルゲン注意 一般的な用途
ヒマワリ由来PS アレルゲンフリー 大豆アレルギーの人

ホスファチジルセリンとは

ホスファチジルセリン(PS)は、細胞膜を構成するリン脂質の一種。特に脳の神経細胞膜に高濃度で存在し、シグナル伝達に重要な役割を果たす。

エビデンス

認知機能・記憶力

メタアナリシス(PMID: 25933483)

  • 高齢者の記憶力・認知機能に一定の効果
  • 効果サイズは小〜中程度

FDAの健康強調表示(Qualified Health Claim)

「ホスファチジルセリンは高齢者の認知機能低下リスクを減らす可能性がある」(非常に限定的な科学的証拠)

コルチゾール抑制

RCT(PMID: 18953285)

  • 運動後のコルチゾール上昇を抑制
  • ストレス応答の軽減

ADHD

小規模RCT

  • ADHDの子供で症状改善の報告
  • ただし大規模研究は不足

用量

目的用量
認知機能サポート100-300mg/日
ストレス・コルチゾール抑制300-800mg/日
臨床研究での使用量300mg/日が多い

大豆由来 vs ヒマワリ由来

大豆由来ヒマワリ由来
研究歴長い短い
アレルゲン大豆アレルギー注意なし
効果確立同等と考えられる
価格やや安いやや高い

大豆アレルギーがなければ大豆由来で十分

安全性

  • 高い安全性
  • 副作用はまれ(胃腸不快感、不眠)
  • 抗凝固薬との相互作用の可能性

おすすめ製品

大豆由来

NOW Foods ホスファチジルセリン 100mg

大豆由来PS。コスパ良好。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

ヒマワリ由来

Doctor's Best ホスファチジルセリン

ヒマワリ由来でアレルゲンフリー。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

関連成分

ホスファチジルセリンと一緒に摂ることが多い認知機能サポート成分です。

  • DHA・EPA - 脳細胞膜に豊富なオメガ3。PSとの相乗効果が期待される
  • イチョウ葉 - 脳血流改善で認知機能をサポート
  • アシュワガンダ - ストレス軽減。コルチゾール抑制でPSと相補的
  • バコパ - アーユルヴェーダの認知機能ハーブ

まとめ

  1. 脳の細胞膜に豊富なリン脂質
  2. 認知機能・記憶力への効果(FDA健康強調表示)
  3. コルチゾール抑制でストレス対策
  4. 大豆アレルギーならヒマワリ由来
  5. 300mg/日が一般的な用量

よくある質問

Q. ホスファチジルセリンは記憶力に効く?

FDAが「高齢者の認知機能低下リスクを減らす可能性がある」という限定的な健康強調表示を認めています。メタアナリシスでも小〜中程度の効果が確認されています。

Q. 大豆由来とヒマワリ由来どちらが良い?

効果は同等と考えられています。大豆アレルギーがある方はヒマワリ由来を選んでください。大豆アレルギーがなければ、研究歴が長くコスパの良い大豆由来で十分です。

Q. ホスファチジルセリンはストレスに効く?

RCTで運動後のコルチゾール上昇を抑制する効果が確認されています。ストレス応答の軽減に役立つ可能性があります。

Q. ホスファチジルセリンの摂取タイミングは?

脂溶性なので食事と一緒に摂取すると吸収が良くなります。認知機能目的なら1日300mgを目安に、分割または一度に摂取できます。

関連記事

セノトキシン、イソギンチャクの毒素でセノリティクス(老化細胞除去)の新戦略

セノトキシン、イソギンチャクの毒素でセノリティクス(老化細胞除去)の新戦略

2026年1月Nature Aging掲載論文(PMID: 41526742)を解説。イソギンチャク由来の孔形成毒素が老化細胞の脂質組成を認識し、選択的に除去する。既存セノリティクス(D+Q、フィセチン)との違いと、サプリメントで入手可能な選択肢を検証する。

AMPKα2がアミノ酸不足を感知する仕組み、断食中のタンパク質合成を論文から読み解く

AMPKα2がアミノ酸不足を感知する仕組み、断食中のタンパク質合成を論文から読み解く

2026年1月Cell Metabolism掲載論文(PMID: 41061696)を解説。AMPKα2がアミノ酸不足を特異的に感知し、タンパク質合成を抑制するメカニズムが判明。断食やタンパク質制限の認知機能保護効果を支持する分子基盤を紹介する。

クレアチンは脳にも効く?2024年の研究を効果サイズで正直に評価

クレアチンは脳にも効く?2024年の研究を効果サイズで正直に評価

クレアチンの認知機能への効果を2024年最新メタアナリシス(16 RCT、492名)から効果サイズで評価。記憶0.31、処理速度0.51と小〜中程度の効果サイズ。筋肉へのAランクと比べると控えめだが、睡眠不足時や女性では効果が出やすい。筋トレでクレアチンを摂っているなら、脳にも「おまけ」として価値あり。

αリポ酸の効果サイズ、進行性MS治療Phase 2 RCTで検証された結果

αリポ酸の効果サイズ、進行性MS治療Phase 2 RCTで検証された結果

αリポ酸1200mg/日の進行性MS治療Phase 2 RCT(115名、24ヶ月)で歩行速度に効果なし。脳容積は安定したが臨床アウトカムには反映されず。糖尿病性神経障害では症状改善あり。目的で使い分けるべきサプリ。効果サイズ原理主義者が検証。

LINE-1レトロトランスポゾンと心臓老化、2026年Nature Aging論文が示す新しいターゲット

LINE-1レトロトランスポゾンと心臓老化、2026年Nature Aging論文が示す新しいターゲット

ヒトゲノムの17%を占める「ジャンクDNA」LINE-1が心臓老化を駆動することが2026年Nature Aging論文で証明された。cGAS-STING経路を介した慢性炎症メカニズムと、抗HIV薬ラミブジンによる介入可能性、セノリティクスとの関連を解説。

クレアチン10g vs 5g、認知機能への効果は用量で変わるか

クレアチン10g vs 5g、認知機能への効果は用量で変わるか

クレアチンの高用量(10g/日)は認知機能を改善するか?2023年のRCTとメタアナリシスで効果サイズを検証。10g vs 20g vs プラセボの直接比較で有意差なし。用量(2.2-20g)と認知効果に相関なく、5g/日で十分という結論。

「何が効くか」ではなく「どのエビデンスをどこまで追うか、何を優先して選ぶか」を議論する、4人の異なる価値観を持つ健康研究メディア

検索

ライター一覧

  • 三島 誠一

    三島 誠一

    論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。 おすすめを見る →
  • 桂木 瑛

    桂木 瑛

    エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。 おすすめを見る →
  • 竹内 翔

    竹内 翔

    効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。 おすすめを見る →
  • 結城 優衣

    結城 優衣

    QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。 おすすめを見る →

成分ガイド

タグ

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。