クレアチンは脳にも効く?2024年の研究を効果サイズで正直に評価

クレアチンは脳にも効く?2024年の研究を効果サイズで正直に評価

クレアチンといえば、筋トレのサプリとして効果サイズAランク。これは揺るがない。

でも最近、「クレアチンは脳にも効く」という話を聞くようになった。本当だろうか?

俺は効果サイズ原理主義者だから、「効くらしい」じゃ納得しない。実際に論文を読んで、数字で判断する。

結論から言うと、効果はあるが、筋肉ほどではない。期待しすぎるなという話をする。

2024年のメタアナリシスが出した数字

2024年にFrontiers in Nutritionで発表されたXu et al.のメタアナリシスが、クレアチンと認知機能の関係を16のRCT(ランダム化比較試験)、492名のデータで分析している。

結果はこうだ。

認知領域効果サイズ (SMD)判定
記憶機能0.31有意
注意時間-0.31有意
処理速度-0.51有意
全体的認知機能0.34非有意
実行機能0.32非有意

効果サイズの基準を確認しておこう。

  • 0.2 = 小さい効果
  • 0.5 = 中程度の効果
  • 0.8 = 大きい効果

記憶や注意で0.3、処理速度で0.5。小〜中程度の効果サイズだ。

筋肉への効果がAランク(大きい効果サイズ)なのと比べると、脳への効果は明らかに控えめ。でも、ゼロではない。

俺が使っているクレアチン

クレアチンモノハイドレートを選んでおけば間違いない。ブランドよりも、継続できるかどうかが大事だ。

誰に効果が出やすいか

同じメタアナリシスのサブグループ分析が興味深い。

効果が出やすい人:

  • 女性(処理速度の効果サイズ -0.87)
  • 18〜60歳(注意時間の効果サイズ -0.55)
  • 何らかの疾患がある人(注意時間の効果サイズ -0.52)

効果が出にくい人:

  • 60歳超(注意時間の効果サイズ 0.12 ≒ ほぼゼロ)
  • 健康な成人男性(非有意)

俺みたいな健康な20代男性は、脳への効果を期待しても実感しにくいかもしれない。正直に言うとそういうことだ。

睡眠不足のときは効く

2024年のScientific Reportsに載ったGordji-Nejad et al.の研究が面白い。

21時間の睡眠不足状態で、クレアチンを単回高用量(体重1kgあたり0.35g、70kgなら約25g)摂取したところ、脳内のホスホクレアチン(PCr)レベルが上がり、処理速度と短期記憶が改善した。

効果は4時間後にピークになり、最大9時間持続したという。

つまり、日常的な認知機能向上というより、代謝ストレス下での保護効果という位置づけだ。

徹夜明けや、長時間のデスクワークで疲れているときには役立つかもしれない。

EFSAはヘルスクレームを却下している

ここで大事な話をしておく。

2024年、欧州食品安全機関(EFSA)はクレアチンの「認知機能改善」というヘルスクレームを科学的根拠不十分として却下している。

理由は:

  • ランダム化手順が不明確な研究が多い
  • ベースライン調整が不十分
  • 研究間のばらつきが大きい

規制当局の厳格な基準では認められない。これが現実だ。

ただ、個人レベルで試す価値がないわけじゃない。効果サイズ0.3〜0.5は「誤差」ではなく「小〜中程度」だから。

俺の結論:筋トレ民には「おまけ」

正直な結論を言う。

認知機能だけを目的にクレアチンを摂るのはコスパが微妙だ。効果サイズ0.3は実感しにくい。睡眠、運動、食事を整える方が効果サイズは大きい。

でも、筋トレでクレアチンを摂っているなら、脳にも多少の恩恵がある可能性はある。おまけ程度に考えておけばいい。

俺は筋力目的でクレアチンを摂り続ける。脳への効果は「あったらラッキー」くらいの気持ちでいる。

効果サイズを見れば、期待しすぎないのが正解だ。

まとめ

  • クレアチンの認知機能への効果サイズは0.3〜0.5(小〜中程度)
  • 筋肉への効果(Aランク)と比べると明らかに控えめ
  • 女性、若年層、睡眠不足時には効果が出やすい
  • 健康な成人男性は実感しにくい可能性
  • EFSAはヘルスクレームを却下している
  • 筋トレ民には「おまけ」として価値あり

今回紹介したサプリ

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竹内 翔

効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。

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