ホエイ vs カゼイン徹底比較|筋肥大の効果サイズで決着をつける

ホエイ vs カゼイン徹底比較|筋肥大の効果サイズで決着をつける

結論から言う

「ホエイとカゼイン、どっちが筋肥大に効く?」

答え: 長期的には差がない。だったら安いホエイでいい。

いや、マジで。「カゼインは就寝前に!」「ホエイはトレ直後に!」とか言われてるけど、実際の筋肥大効果で見ると、ほぼ差がない。

じゃあなんでこんな定説があるのか? それは短期的な筋タンパク合成(MPS)長期的な筋肥大を混同してるから。

「速いプロテイン vs 遅いプロテイン」の由来

1997年、Boirie らの研究が「速い/遅いプロテイン」という概念を確立した。

ホエイ(速い):

  • 血中アミノ酸濃度が急上昇
  • タンパク合成を**+68%**刺激
  • でも酸化も増える

カゼイン(遅い):

  • 血中アミノ酸濃度がゆるやかに持続
  • タンパク分解を**-34%**抑制
  • 7時間後のネットバランスはカゼインが上

この研究だけ見ると「カゼインの方がいいじゃん」となる。

運動後のMPSはホエイが圧勝

でも待ってくれ。実際にトレーニングした後はどうなのか。

Tang らの2009年のRCTが決定版だ:

条件ホエイ vs カゼイン
安静時MPS+93%
運動後MPS+122%

運動後、ホエイはカゼインの2倍以上のMPSを叩き出す。

理由:

  • ホエイはロイシン含有量が高い(約10-11%)
  • 消化吸収が速く、血中アミノ酸濃度のピークが高い
  • mTORシグナルを強く活性化

「じゃあホエイ一択?」待ってくれ

ここが落とし穴。

MPSの急性反応(数時間のデータ)と、実際の筋肥大(数週間〜数ヶ月の変化)は別物。

2015年のレビューでも指摘されてるけど、長期的な筋肥大効果では、ホエイとカゼインの差はほぼない

なぜか?

  1. カゼインはタンパク分解を抑制する → ネットバランスでは追いつく
  2. 1日のトータル摂取量が重要 → 単発のMPSより累積効果
  3. 実際のトレーニング適応は複雑 → MPS≠筋肥大

用量の話:20gがスイートスポット

Witard らの用量反応研究によると:

  • 0g: ベースライン
  • 10g: 有意差なし
  • 20g: MPS +49%(最大刺激)
  • 40g: MPS +56%(20gと変わらず、酸化・尿素産生が増加)

20gで十分。40g飲んでも余分なアミノ酸は燃やされるだけ。

体重80kgのトレーニング経験者でこの結果だから、体重が軽い人はもっと少なくていい。

年齢で変わる?

Dangin らの2002年の研究では興味深い発見がある:

  • 若者: 遅いプロテイン(カゼイン)がやや有利
  • 高齢者: 速いプロテイン(ホエイ)がより有効

高齢者は筋タンパク合成の閾値が上がってる(アナボリック抵抗性)から、強い刺激が必要なんだろう。

でもこれも長期効果の確認が必要で、決定的とは言えない。

俺の結論

効果サイズで見ると

比較項目結果
短期MPSホエイ圧勝(+93-122%)
長期筋肥大ほぼ差なし
コストホエイの方が安い
消化しやすさ個人差あり

実践的な選び方

ホエイを選ぶべき人:

  • コスパ重視
  • トレ直後に飲みたい
  • 高齢者(アナボリック抵抗性対策)

カゼインを選ぶべき人:

  • 就寝前に飲みたい(腹持ちがいい)
  • ホエイで腹を下す人
  • 長時間食事が取れない状況

正直なところ: 1日のトータルタンパク質摂取量(体重1kgあたり1.6-2.2g)を満たしていれば、ホエイでもカゼインでも結果は変わらん。

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まとめ

  1. 短期MPS: ホエイが圧勝(+93-122%)
  2. 長期筋肥大: 差がない
  3. コスト: ホエイの方が安い
  4. 結論: 特別な理由がなければホエイでいい
  5. 用量: 20gで十分、40gは過剰
  6. 重要なのは: 1日のトータル摂取量

「カゼインは夜に!」「ホエイはトレ後30分以内に!」とか、タイミングにこだわりすぎる必要はない。

1日のトータルを満たせ。それが一番効果サイズがデカい。

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竹内 翔

効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。

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