母乳の抗体がアレルギーを防ぐ?2026年最新レビューが示す4つのメカニズム

母乳の抗体がアレルギーを防ぐ?2026年最新レビューが示す4つのメカニズム

母乳は「天然のアレルギー予防薬」かもしれない

「母乳で育てた方がアレルギーになりにくい」

こんな話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

私自身、5歳と3歳の子供を母乳で育てましたが、当時は「なんとなく良さそう」くらいの認識でした。

2026年1月、Allergy誌に興味深いレビュー論文が発表されました。

タイトルは「An Old Story Back: Human Milk Antibodies’ Protective Roles Against Allergy Development」(母乳抗体のアレルギー発症予防における保護的役割)。

母乳に含まれる抗体が、どのようにアレルギーを予防するのか。そのメカニズムが詳しくまとめられています。


母乳に含まれる「免疫調節因子」

母乳は栄養だけじゃない

母乳には、タンパク質、脂質、炭水化物などの栄養素に加えて、免疫調節因子が豊富に含まれています。

成分役割
分泌型IgA(sIgA)腸管粘膜の保護、アレルゲン排除
IgG母親の免疫経験を移行
ラクトフェリン抗菌作用、鉄の吸収促進
オリゴ糖腸内細菌叢の発達をサポート

これらが複合的に働いて、乳児の免疫システムを育てています。

母乳抗体の役割

論文では、母乳抗体がアレルギー予防に働く4つのメカニズムが示されています。


アレルギー予防の4つのメカニズム

1. アレルゲン排除

母乳中の抗体(特にsIgA)がアレルゲンと結合し、無害化します。

  • 食物アレルゲンが腸管に到達する前にブロック
  • アレルギー反応を起こす前に排除

2. 抗原提示の強化

適切な量の抗原を免疫システムに提示することで、「経口免疫寛容」を促進。

  • 少量の食物抗原が母乳に含まれる
  • これにより乳児が「この食べ物は安全」と学習
  • アレルギーではなく「寛容」を獲得

3. 腸内細菌叢の形成

母乳に含まれるオリゴ糖や抗体が、乳児の腸内環境を整えます。

  • ビフィズス菌など有益菌を増やす
  • 有害菌の増殖を抑制
  • 健全な腸内細菌叢がアレルギー予防に関与

4. 腸管免疫の直接制御

母乳抗体が腸管の免疫細胞に直接作用し、過剰な免疫反応を抑制

  • アレルギー反応に関わるTh2応答を調節
  • 免疫寛容に関わるTreg細胞の誘導

母親の食事は母乳に影響する

母親が食べたものは母乳に移行

論文でも指摘されていますが、母親の食事内容は母乳の組成に影響します。

栄養素母乳への影響
DHA母親の摂取量に比例して母乳中DHA濃度が上昇
ビタミンD母親の摂取量に依存
ビタミンB12菜食主義の母親は不足しやすい

つまり、授乳中のママの栄養状態が、赤ちゃんの免疫発達に影響する可能性があります。

DHAは特に重要

子供のDHAでも書きましたが、DHAは脳発達だけでなく免疫発達にも関係しています。

母乳中のDHA濃度は、母親の魚の摂取量やDHAサプリ摂取量に直接影響されます。

授乳中にDHAを意識的に摂ることは、赤ちゃんのためにもなります。


授乳中ママにおすすめのサプリ

1. 産後用マルチビタミン

授乳で消耗する栄養素を補給。特に鉄分、葉酸、ビタミンB群が重要。

NATURELO, 授乳中の方向け産後のマルチビタミン、ベジカプセル180粒

授乳中の栄養ニーズに特化。ビタミン、ミネラル、鉄分をバランスよく配合。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

2. DHA/EPA

母乳中のDHA濃度を高め、赤ちゃんの脳発達と免疫発達をサポート。

3. ビタミンD

母乳中のビタミンD濃度は母親依存。特に冬場や日光に当たる機会が少ない場合は補給を。


「完全母乳」にこだわりすぎない

大切なのはママの心身の健康

論文は母乳のメリットを示していますが、完全母乳にこだわりすぎる必要はないと私は思います。

  • 母乳が出にくい人もいる
  • 仕事復帰で搾乳が難しい人もいる
  • ミルク育児でも元気に育つ子はたくさんいる

母乳育児のメリットを知った上で、自分に合った方法を選べばいい。

混合育児でもOK

完全母乳でなくても、少しでも母乳を与えることで抗体は移行します。

無理なく続けられる範囲で母乳育児を続けるのが、ママにとっても赤ちゃんにとっても良いはず。


私の授乳期を振り返って

5歳と3歳の子供を育てる中で、授乳期に気をつけていたこと。

やっていたこと

  • 魚を週2〜3回: DHAを意識して青魚を食べるようにしていた
  • 産後用サプリ: 鉄分とビタミンB群が入ったマルチビタミンを継続
  • 水分補給: 母乳の8割は水分なので、こまめに水を飲んでいた

知っておけばよかったこと

  • ビタミンDは意識的に摂るべきだった(特に冬)
  • 授乳中のDHAサプリはもっと積極的に飲めばよかった

当時はエビデンスを深く調べていなかったので、今思えばもったいなかった。


まとめ:母乳の抗体がアレルギーを防ぐ仕組み

2026年の最新レビューから分かったこと。

4つのメカニズム

  1. アレルゲン排除: 抗体がアレルゲンをブロック
  2. 抗原提示の強化: 経口免疫寛容を促進
  3. 腸内細菌叢の形成: 有益菌を増やす
  4. 腸管免疫の制御: 過剰な免疫反応を抑制

授乳中ママができること

  • DHAを意識的に摂る: 母乳中のDHA濃度が上がる
  • ビタミンDを補給: 特に冬場は不足しやすい
  • バランスの良い食事: 母親の栄養が母乳に反映される

私の結論

  • 母乳にはアレルギー予防のメリットがある
  • でも完全母乳にこだわりすぎない
  • 授乳中はDHAとビタミンDを意識して摂る
  • 無理なく、自分に合った育児スタイルで

母乳育児ができる方は、その「天然の免疫サポート」を活かしつつ、自分の栄養状態も整える。

それが赤ちゃんのためにもなるし、ママ自身の健康にもつながります。


今回紹介した商品

授乳中のDHA補給に。

授乳中の栄養補給に。

NATURELO, 授乳中の方向け産後のマルチビタミン、ベジカプセル180粒

授乳中の栄養ニーズに特化したマルチビタミン。鉄分、葉酸、B群をバランスよく配合。

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

高品質なプリネイタルDHA。

この記事のライター

桂木 瑛の写真

桂木 瑛

エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。

桂木 瑛の他の記事を見る
「何が効くか」ではなく「どのエビデンスをどこまで追うか、何を優先して選ぶか」を議論する、4人の異なる価値観を持つ健康研究メディア

検索

ライター一覧

  • 三島 誠一

    三島 誠一

    論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。 おすすめを見る →
  • 桂木 瑛

    桂木 瑛

    エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。 おすすめを見る →
  • 竹内 翔

    竹内 翔

    効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。 おすすめを見る →
  • 結城 優衣

    結城 優衣

    QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。 おすすめを見る →

成分ガイド

タグ

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。