睡眠サプリのローテーション戦略:Huberman式を家族で試してみた

睡眠サプリのローテーション戦略:Huberman式を家族で試してみた

Hubermanの睡眠スタック、うちのサイトでも結城が1ヶ月試した記事を書いている。マグネシウムL-Threonate+L-テアニン+アピゲニンの3点セット。

でも2026年に入って、Huberman自身がやり方を変えた。毎晩同じサプリを飲まない。3-4種のサプリを曜日ごとに回す「ローテーション戦略」を推奨し始めた。

理由は「耐性」。同じ受容体を毎晩刺激し続けると、体が慣れてしまう。ダウンレギュレーションと呼ばれる現象で、効き目が薄れていく。

これ、思い当たる節がある。最初すごく効いたサプリが、3ヶ月くらいで「あれ?」ってなった経験。私だけじゃないはず。

ローテーション戦略とは

Hubermanがポッドキャストやインタビューで語っている2026年版のアプローチはこうなっている。

曜日サプリ狙い
月・水・金MgL-Threonate+L-テアニン深い睡眠+リラックス
火・木アピゲニンのみGABA系受容体を休ませる
土・日サプリなし全受容体をリセット

ポイントは3つある。

1. 毎晩飲まない。週に2日はサプリなしの日を作る。

2. 異なる経路を使う。MgL-ThreonateはNMDA受容体経由、アピゲニンはGABA系受容体経由。違う仕組みのサプリを交互に使うことで、特定の受容体が疲弊しない。

3. 単一成分サプリを好む。複合サプリではなく、個別のサプリを使う。理由は用量調整がしやすいから。「今日はMgだけ多めにしたい」ができる。

各成分のエビデンスを確認

ローテーションの前に、そもそも各成分は本当に効くのか。三島に確認したら「まずエビデンスを見ろ」と言われたので、調べた。

マグネシウムL-Threonate(MgT)

2024年のRCT(Hausenblas et al.)が一番しっかりしたデータ。

  • 対象: 80名(35-55歳、睡眠に問題あり)
  • 介入: MgT 1g/日 vs プラセボ、21日間
  • 測定: Oura Ringによる客観データ+主観質問票
  • 結果: 深い睡眠スコア改善、REM睡眠改善、気分・日中の生産性も改善

Oura Ringで客観的に測っているのが信頼できる。「なんとなくよく眠れた」じゃなくて、データとして深い睡眠が増えている。

MgTの特徴は血液脳関門を通過できること。普通のマグネシウム(酸化物やクエン酸)は脳まで届きにくいけど、L-Threonate形態なら届く。脳のマグネシウム濃度を上げる唯一のフォームとして注目されている。

L-テアニン

お茶に含まれるアミノ酸。複数のRCTで睡眠の質改善が報告されている。α波を増やしてリラックス状態を作るメカニズム。

結城の記事でもメタアナリシスのデータが紹介されているけど、全体的な睡眠の質の効果サイズはSMD 0.43で「中程度」。劇的ではないけど、有意差はある。

L-テアニンの良いところは、翌朝の眠気が残りにくいこと。GABAサプリやメラトニンと違って、覚醒を抑制するのではなくリラックスを促進するから、起きたときにボーッとしない。

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アピゲニン

カモミール由来のフラボノイド。Hubermanが推奨している成分だけど、ヒトでの睡眠RCTが存在しない

ラットの実験(Zanoli et al., 2000年)では25mg/kgで運動活性の低下が確認されたけど、抗不安作用は明確ではなかった。GABA-ベンゾジアゼピン受容体経由とされているけど、この実験ではその経路が否定されている可能性もある。

正直、エビデンスレベルはCランク。三島なら「ヒトRCTなしの成分にお金を出すな」と言うだろう。

でも、カモミールティーとして摂るなら別の話。お茶を飲む「儀式」自体にリラックス効果がある。サプリとして買うかどうかは、お財布と相談。

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子供には使えるのか

うちには5歳の息子と3歳の娘がいる。「大人に効くなら子供にも」と思いがちだけど、睡眠サプリは基本的に子供には推奨されない

以前子供の睡眠サプリについて詳しく調べたときに分かったことをまとめると:

成分子供向けエビデンス判断
MgT子供対象のRCTなし❌ 使わない
L-テアニンADHDの睡眠改善で限定的データあり△ 医師相談
アピゲニン子供向けデータなし❌ 使わない
メラトニン2歳以上で欧州ガイダンスあり△ 低用量・医師監督下

子供には睡眠衛生(環境・ルーティン)が第一選択寝室の温度・湿度を整えることの方が、サプリよりずっと大事。

息子の寝つきが悪いとき、サプリに手を出したくなる気持ちは分かる。でも、エビデンスがない以上、食事からマグネシウムを摂らせる方が安心。バナナ、ナッツ、納豆で十分。

私のローテーションスケジュール

Hubermanのスケジュールを参考に、私なりにアレンジした。

曜日子供たち
月・水・金MgT 1カプセル+L-テアニン200mgL-テアニン200mgカモミールティー(薄め)
火・木カモミールティーのみカモミールティー温かい牛乳
土・日サプリなしサプリなしいつも通り

ポイント

私はMgTを週3日だけ。以前は毎晩飲んでいたけど、ローテーションにしてからの方が「飲んだ日の効き目」を感じやすくなった。毎晩だと慣れてしまっていたのかもしれない。

夫はL-テアニンだけ。MgTは高いので、まずはL-テアニンから。コスパがいいし、不安軽減の効果が仕事のストレスに良さそう。

子供はサプリなし。カモミールティーや温かい牛乳の「入眠儀式」だけ。5歳の息子はカモミールティーを「お花のお茶」と呼んで飲んでくれる。3歳の娘は牛乳にはちみつを少し入れたものが好き。

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1週間試した変化

月曜日(MgT+L-テアニン)

就寝1時間前にMgT 1カプセルとL-テアニン200mgを飲んだ。息子と娘にはカモミールティーを出した。「お花のお茶、おいしい!」と息子。

寝つきは良かった。布団に入って15分くらいで眠くなった。

火曜日(カモミールティーのみ)

サプリなしの日。カモミールティーだけ飲んだ。正直、前日との違いは分からなかった。でも「今日はサプリ休みの日」という意識があるだけで、なぜか気が楽。

水曜日(MgT+L-テアニン)

2回目のMgTデー。火曜日と比べて寝つきが少しだけ早い気がした。プラシーボかもしれないけど。

木曜日(カモミールティーのみ)

仕事が忙しくて22時過ぎに寝室に入った日。カモミールティーだけだとちょっと物足りない感じはある。でも、23時前には眠れた。

金曜日(MgT+L-テアニン)

週末前で気持ちが楽になるのもあるけど、この日が一番寝つきが良かった。MgT+L-テアニンの組み合わせが一番体感がある。

土・日(サプリなし)

週末はサプリなし。子供と一緒に21時に布団に入る。日中に公園で走り回っているからか、息子も娘もすぐに寝た。私は22時くらいまで起きていたけど、自然に眠くなった。

1週間の総括

毎晩飲んでいた頃より、MgTを飲む日の「効いてる感」が明確になった。毎日だと慣れてしまって気づかなかった体感が、ローテーションで分かるようになった。

もちろん1週間の体感なので、プラシーボの可能性は高い。でもRCTで21日間の効果が確認されている成分だから、続ける価値はある。

コスト比較

ローテーションにすると、実はコストも下がる。

方式MgTL-テアニンアピゲニン月額概算
毎晩フルスタック30回30回30回8,000-10,000円
ローテーション12回12回8回3,500-4,500円
私のアレンジ12回12回カモミール2,500-3,000円

月額が半分以下になる。耐性を防ぎつつ、お財布にも優しい。ワーママとしてはここが嬉しい。

耐性防止のためにできること

ローテーション以外にも、サプリの効果を長持ちさせるコツがある。

1. 睡眠衛生を土台にする

サプリに頼りきりにならない。寝室環境を整えること、就寝1時間前のスクリーンオフ、決まった時間に布団に入る。この土台がないと、どんなサプリも効果が薄い。

2. 週に2日はサプリなしの日を作る

受容体のリセットに必要。Hubermanも週末はサプリを飲まないことが多いと言っている。

3. 食事からのマグネシウムも意識する

サプリだけに頼らず、食事からもマグネシウムを摂る。納豆、バナナ、ほうれん草、アーモンド。食事とサプリの両輪で。

まとめ

Hubermanの2026年版「ローテーション戦略」は、同じサプリを毎晩飲むのをやめて、3-4種を曜日ごとに回すというアプローチ。

エビデンスが最も強いのはMgT(80人RCTで深い睡眠・REM改善)。L-テアニンもメタアナリシスで中程度の効果。アピゲニンはヒトRCTがなく、エビデンスは弱い。

子供には睡眠サプリは基本的に使わない。カモミールティーや温かい牛乳の入眠儀式と、寝室環境を整えることが先。

うちでは1週間ローテーションを試して、MgTを飲む日の体感が明確になった。毎晩飲むより、間を空ける方が「効いてる」を感じやすい。コストも半分以下になるので、続けやすい。

結城も基本スタックを1ヶ月試した記事を書いているので、ローテーションにする前にまず基本から試したい人はそちらを参考にしてほしい。

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桂木 瑛

エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。

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