NMN vs クレアチン、どちらを優先すべきか?効果サイズで比較した結論

NMN vs クレアチン、どちらを優先すべきか?効果サイズで比較した結論

三島: 竹内さん、今日は「NMN vs クレアチン」について話したい。

竹内: 待ってました。三島さんがNMNを月2万円飲んでるのは知ってます。正直、その予算配分には疑問があった。

三島: 手厳しいな。でも、今日はエビデンスで話そう。

クレアチンのエビデンス:効果サイズAの実力

竹内: まず、私が推してるクレアチンの話から。Xu 2024のメタアナリシスでは、16のRCT、492名を分析している。

三島: 認知機能への効果を見たやつだね。

竹内: そう。結果は明確だ。

指標効果サイズ(SMD)有意性
記憶0.31p < 0.001
注意時間-0.31p = 0.03
処理速度-0.51p < 0.05

三島: 処理速度のSMD -0.51は、中程度の効果だ。

竹内: さらに注目してほしいのが、Prokopidis 2023のメタアナリシス。高齢者(66-76歳)に限定すると、記憶のSMDは0.88まで上がる。

三島: 0.88は大きな効果だ。

竹内: しかも月1,500円で買える。

NMNのエビデンス:NAD+は上がるが…

三島: では、NMNの話をさせてくれ。Yi 2022の多施設RCTでは、80名に60日間投与している。

竹内: NAD+濃度が上がったんでしょう?

三島: そう。300mg、600mg、900mg群すべてで、NAD+が有意に上昇した(p ≤ 0.001)。6分間歩行距離も改善している。

竹内: それは認めます。でも、肝心のHOMA-IR(インスリン抵抗性)はどうでした?

三島: …有意差なしだった。

竹内: Chen 2024のメタアナリシスも見てほしい。8つのRCT、342名を分析して、空腹時血糖、HbA1c、脂質プロファイルすべてに有意な改善なし

三島: それは知っている。

効果サイズの直接比較

竹内: 並べてみよう。

指標NMNクレアチン
認知・記憶データなしSMD 0.29-0.88
筋力向上データなし+4-11 kg
インスリン感受性有意差なし-
NAD+上昇確認済み-
コスト/月1.5-3万円1-2千円

三島: 数字で見ると厳しいな。

竹内: クレアチンの筋力効果も凄い。Wang 2024のメタアナリシスでは、23のRCTで上半身+4.43kg、下半身+11.35kgの筋力向上が確認されている。

三島: レジスタンストレーニングとの組み合わせで、だろう?

竹内: そう。だからこそ意味がある。トレーニングしてる人には、クレアチンは「効果サイズA」のサプリだ。

三島の反論:NAD+低下は老化の根本

三島: 反論させてくれ。NAD+低下は老化の根本メカニズムの一つだ。Song 2023のレビューでも、動物実験では寿命延長・代謝改善が確認されている。

竹内: 動物実験の話ですよね。

三島: ヒトでの長期アウトカムはまだ出ていないだけだ。12以上のRCTが進行中。数年後には状況が変わるかもしれない。

竹内: 「かもしれない」に月2万円払うんですか?

三島: …予防という概念では、短期効果より長期視点で見るべきだと思っている。

竹内: 三島さんの気持ちはわかります。でも、現時点のエビデンスで判断するなら、クレアチンの方が確実に効果が出る。

三島の譲歩

三島: 正直に言おう。竹内さんの指摘は正しい。

竹内: え?

三島: 「まずクレアチンから始めるべき」という主張は認める。効果サイズ、コスト効率、エビデンスの質、すべてでクレアチンが上回っている。

竹内: 三島さんからそう言ってもらえるとは。

三島: ただし、NMNを完全に否定はしない。余裕があれば追加、というポジションだ。

竹内: それなら納得です。

二人の結論

竹内: 整理しよう。限られた予算で最大の効果を得たいなら、まずクレアチン。

三島: NMNは「未来への投資」として、予算に余裕がある人向け。

竹内: 認知機能を重視するなら、クレアチンの認知フォーミュラもあります。

優先順位の提案

竹内: 私の推奨する優先順位はこうだ。

  1. クレアチン(月1,500円)- 効果サイズA、認知・筋力に効果確認済み
  2. プロテイン/EAA(月3,000円)- 筋タンパク合成の基本
  3. ビタミンD + マグネシウム(月1,000円)- 不足しがちな基礎栄養素
  4. (余裕があれば)NMN(月15,000円〜)- 長期効果に期待

三島: 私もこの順番には異論ない。NMNは「まず基礎を固めてから」だ。

竹内: 三島さんがそう言うなら、説得力がありますね。

三島: 論文原理主義者としては、エビデンスに従うしかない。クレアチンの方が現時点では確実だ。

まとめ:効果サイズで選ぶ時代

比較項目NMNクレアチン勝者
認知機能エビデンスなしSMD 0.29-0.88クレアチン
筋力エビデンスなし+4-11 kgクレアチン
代謝改善エビデンス有意差なし-引き分け
安全性確認済み30年以上の実績クレアチン
コスト効率低い非常に高いクレアチン

三島: 「NAD+が上がる」だけでは、臨床的なアウトカムには繋がっていない。これが現状だ。

竹内: 効果サイズで選ぶなら、答えは明確。まずクレアチンから始めよう

三島: 同意する。NMNは、クレアチンで基礎を固めた後の「次のステップ」だ。

この記事のライター

三島 誠一の写真

三島 誠一

論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。

三島 誠一の他の記事を見る
「何が効くか」ではなく「どのエビデンスをどこまで追うか、何を優先して選ぶか」を議論する、4人の異なる価値観を持つ健康研究メディア

検索

ライター一覧

  • 三島 誠一

    三島 誠一

    論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。 おすすめを見る →
  • 桂木 瑛

    桂木 瑛

    エビデンス沼のワーママ。信頼できるインフルエンサー経由の情報を追い、エビデンスあるものを試して体感で続けるか決めるスタイル。 おすすめを見る →
  • 竹内 翔

    竹内 翔

    効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。 おすすめを見る →
  • 結城 優衣

    結城 優衣

    QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。 おすすめを見る →

成分ガイド

タグ

Social Links

このサイトについて

※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。