アシュワガンダと更年期症状、2つのRCTで見えてきた女性への効果

アシュワガンダと更年期症状、2つのRCTで見えてきた女性への効果

更年期の症状、つらい。

ホットフラッシュ、不眠、イライラ、不安。40代後半から50代にかけて、多くの女性が経験する。

ホルモン補充療法(HRT)は効果的だけど、使えない人もいる。もっと自然な方法はないか。

そう思って調べていたら、アシュワガンダの研究を見つけた。しかも、女性の更年期症状に特化したRCTが複数ある。

今回は、そのエビデンスを確認した上で、私が試し始めた方法を紹介する。

アシュワガンダとは

アシュワガンダ(Withania somnifera)は、インド伝統医学アーユルヴェーダで使われてきたハーブ。

「アダプトゲン」と呼ばれるストレス適応ハーブの一つで、コルチゾール(ストレスホルモン)を下げる効果が知られている。

特徴内容
和名インド人参
主な活性成分ウィザノライド
伝統的な使用強壮、抗ストレス、睡眠改善

最近は睡眠やストレス対策のサプリとして人気。でも、更年期症状への効果を調べた研究があるとは知らなかった。

女性を対象としたRCT

2026年のRCT: 閉経期女性への効果

最新のRCT(Vani 2026)を見つけた。

対象: 60名の女性(45-55歳) デザイン: 56日間の二重盲検プラセボ対照試験 介入: アシュワガンダ根エキス vs プラセボ

結果:

指標効果p値
MRS(更年期症状スコア)有意に減少p < 0.0001
心理的症状有意に改善p < 0.0001
身体症状有意に改善p < 0.0001
泌尿生殖器症状有意に改善p < 0.0001
ホットフラッシュ減少p < 0.001
ストレス(PSS-10)減少p < 0.001
QoL(SF-12)改善p < 0.001

すべての主要アウトカムで有意な改善。これはかなり強いエビデンス。

ホルモン値も変化

さらに興味深いのは、ホルモン値への影響。

ホルモン変化p値
エストラジオール増加p < 0.001
プロゲステロン増加p < 0.001
FSH減少p < 0.001
LH減少p < 0.001

アシュワガンダがホルモンバランスに直接働きかけている可能性がある。

2021年のRCT: 先行研究でも同様の結果

2021年のGopal et al.の研究でも、似たような結果が出ている。

対象: 100名の周閉経期女性(91名完了) 期間: 8週間 用量: 300mg × 2回/日

結果:

指標効果p値
MRS(総スコア)有意に減少p < 0.0001
QoL有意に改善p < 0.0001
エストラジオール有意に増加p < 0.0001
FSH有意に減少p < 0.0001

2つのRCTで一貫した結果。これは信頼性が高い。

メタアナリシスでの確認

ストレスと不安への効果

2024年のメタアナリシス(9つのRCT、558名)では:

指標効果(MD)95% CI
ストレス(PSS)-4.72-8.45 to -0.99
不安(HAM-A)-2.19-3.83 to -0.55
コルチゾール-2.58-4.99 to -0.16

ストレス、不安、コルチゾールすべてで有意な効果

睡眠への効果

睡眠に関するメタアナリシス(5つのRCT、400名)では:

  • 全体的な睡眠: SMD -0.59(有意な改善)
  • 不眠症患者でより顕著な効果
  • 600mg/日以上で効果が大きい
  • 8週間以上でより効果的

更年期の不眠にも良さそう。

なぜ更年期に効くのか

いくつかのメカニズムが示唆されている。

1. HPA軸の調整

アシュワガンダはコルチゾールを下げる。更年期は副腎からのコルチゾール分泌が増えやすい時期。ストレス応答の正常化が、症状緩和につながる可能性。

2. ホルモンへの直接作用

RCTでエストラジオールの増加、FSH/LHの減少が確認されている。植物性エストロゲンではないが、何らかの経路でホルモンバランスに影響している。

3. GABAergic作用

アシュワガンダにはGABA受容体への作用がある。これが不安軽減や睡眠改善に寄与している可能性。

4. 抗炎症作用

主要成分のウィザノライドには抗炎症作用がある。更年期の症状は炎症と関連することもあるので、これも一因かもしれない。

私の実践方法

エビデンスを確認して、アシュワガンダを試し始めた。

用量と摂り方

項目内容
用量300mg × 2回/日(計600mg)
タイミング朝食後と夕食後
期間まず8週間
形態KSM-66(標準化エキス)

RCTで使われた用量に合わせた。KSM-66は研究でよく使われる標準化エキス。

コスパ重視なら

KSM-66でなくても、標準化エキスなら効果は期待できる。

私の組み合わせ

夜のルーティンと組み合わせている。

時間内容
夕食後アシュワガンダ300mg
就寝1時間前カモミールティー
就寝前マグネシウム
California Gold Nutrition, ビスグリシン酸マグネシウム

睡眠サポートに。アシュワガンダとの相性も良い

iherb.com

(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)

2週間試した感想

良かったこと

寝つきが良くなった気がする

もともと眠れないタイプではないけど、布団に入ってからの「ぐるぐる考える時間」が減った。

日中のイライラが減った

ストレスを感じる場面でも、以前ほどカッとしない。これはプラシーボかもしれないけど、体感としてある。

正直なところ

劇的な変化ではない

RCTの結果ほど劇的な変化は感じない。でも、サプリは「体感できなくても効いている」ことも多い。8週間は続けてみる。

ホットフラッシュへの効果はまだ分からない

私はホットフラッシュがそこまで強くないので、この点は判断しにくい。

注意点

使用を避けるべき人

  • 妊娠中・授乳中: 安全性データが不十分
  • 甲状腺疾患: 甲状腺機能に影響する可能性
  • 自己免疫疾患: 免疫調整作用があるため注意
  • 手術予定: 2週間前から中止

副作用

メタアナリシスでは「軽度から中等度の副作用」との報告。具体的には:

  • 胃腸の不快感
  • 眠気(高用量で)
  • まれに肝機能への影響の報告も

私は今のところ副作用を感じていない。

誰におすすめか

向いている人

  • ホットフラッシュに悩んでいる人
  • 更年期の不眠がある人
  • ストレスや不安を感じやすい人
  • HRTを使いたくない/使えない人
  • 自然なアプローチを試したい人

向いていない人

  • 重度の更年期症状がある人(医師に相談を)
  • 甲状腺や自己免疫の問題がある人
  • サプリを続けるのが苦手な人(8週間は必要)

コスパ比較

商品月額概算特徴
NOW Foods 標準化エキス約1,000円コスパ最強
Nutricost KSM-66約1,500円研究でよく使用
NutraBio KSM-66約2,000円高用量

コスパ重視なら NOW Foods、エビデンス重視なら KSM-66。

まとめ

アシュワガンダと更年期症状、エビデンスを調べた感想:

  • 2つのRCT: MRS、QoL、ホルモン値すべてで有意な改善
  • メタアナリシス: ストレス、不安、睡眠に効果確認
  • 用量: 600mg/日(300mg × 2回)
  • 期間: 8週間以上で効果が安定

続けられることが、私にとっては最強のエビデンス。

朝と夜に1粒ずつ。カモミールティーとマグネシウムと組み合わせる。これなら無理なく続けられそう。

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QOL研究家。エビデンス弱いのは分かった上で、QOL込みで選ぶ。続けられること、気分が上がることも効果のうちという考え。

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    論文原理主義者。PubMed、Examine.comを週末に巡回するのが娯楽。メタアナリシス・RCTまで読み、成分フォームと生体利用率を重視する。 おすすめを見る →
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