クレアチンモノハイドレート完全ガイド。685件のRCTが示す効果サイズA

クレアチンモノハイドレート完全ガイド。685件のRCTが示す効果サイズA

俺は「クレアチンは効果サイズA、揺るがない」と何度も言ってきた。

でも今回、その主張を批判的に検証した。本当に揺るがないのか?

結論から言うと、批判に耐えた。クレアチンは本当に効果サイズAだ

ただし、正直に伝えるべきこともある。

685件のRCT、12,800名のデータ

まず、エビデンスの量を確認しておく。

ISSN(国際スポーツ栄養学会)のポジションスタンドによると、クレアチンに関するRCT(ランダム化比較試験)は685件以上。参加者は12,800名以上

これはサプリメントの中で圧倒的に多い。プロテイン、EAA、BCAAなど、どれもクレアチンほどのエビデンス量はない。

効果サイズの具体的な数字

2024年のメタアナリシス(23研究、487名)によると:

アウトカム効果サイズ
上半身筋力WMD(加重平均差) = +4.43 kg(p < 0.001)
筋力全般SMD(標準化平均差) = 0.43(95% CI(信頼区間): 0.25-0.61)
除脂肪体重+1.14 kg
体脂肪率-0.88%

効果サイズの基準を確認しておこう。

  • 0.2 = 小さい効果
  • 0.5 = 中程度の効果
  • 0.8 = 大きい効果

SMD 0.43は「中程度」に近い。しかし、絶対値で見ると+4.43 kgの筋力増加は十分大きい。

さらに、従来の22研究レビューでは:

  • 筋力増加: プラセボより8%大きい(20% vs 12%)
  • パフォーマンス: プラセボより14%大きい(26% vs 12%)

これが「効果サイズA」と言われる理由だ。

安全性は確立済み

「クレアチンは腎臓に悪い」という俗説がある。

2025年の安全性レビューによると、685件のRCTで臨床的に重大な有害事象は報告されていない

腎機能に関するメタアナリシスでも:

“Creatine supplementation did not significantly alter serum creatinine levels or plasma urea values.”

腎機能への悪影響はエビデンスで否定されている

唯一の一貫した副作用は体重増加(水分貯留による)。これはクレアチンの作用機序から当然のことだ。

推奨用量(3-5 g/日)で使う限り、安全性に問題はない。

正直に伝えるべきこと

ここからは、クレアチンの限界について正直に話す。

20-30%はノンレスポンダー

Syrotuik & Bellの研究(2004)によると、約20-30%の人はノンレスポンダー(効果が出にくい人)に分類される。

ノンレスポンダーの特徴

  • タイプII(速筋)繊維が少ない(レスポンダー63.1% vs ノンレスポンダー39.5%)
  • ベースラインのクレアチンレベルが高い(肉を多く食べる人)
  • 遺伝的要因(クレアチン合成・輸送遺伝子の変異)

逆に、ベジタリアンは効果が出やすい。ベースラインのクレアチンレベルが低いから。

8週間以上の継続が必要

2024年のメタアナリシスによると:

  • 8週間以上の介入: WMD = 6.67 kg(p = 0.004)
  • 8週間未満: 有意差なし

短期で効果を期待しても意味がない。最低8週間は継続が前提だ。

女性では効果が小さい可能性

研究の大半は男性対象。Wang et al.のメタアナリシスでは、女性(40名)では有意差なしの傾向だった。

これはサンプルサイズが小さいせいかもしれないが、正直に認めておく必要がある。

飲み方と用量

ローディングは不要

以前は「最初の1週間は20g/日」というローディングが推奨されていた。でも、今のエビデンスでは3-5 g/日を継続するだけで十分

ローディングすれば飽和が早くなるが、最終的な効果は同じ。胃腸への負担を考えると、毎日3-5gを淡々と摂る方が現実的だ。

タイミングは気にしない

「トレーニング前?後?」という議論があるが、タイミングは効果に影響しない

大事なのは毎日摂ること。俺はプロテインに混ぜて、トレーニング後に飲んでいる。習慣化しやすいから。

モノハイドレート一択

「クレアチンHCL」「クレアチンエチルエステル」など、派生形態が売られている。

でも、エビデンスがあるのはモノハイドレートだけ。685件のRCTはほぼすべてモノハイドレートを使っている。

派生形態に追加の金を払う理由はない。

俺の結論

クレアチンモノハイドレートは、批判的に検証しても揺るがない

  • 685件のRCT、12,800名のデータ
  • 上半身筋力+4.43 kg、除脂肪体重+1.14 kg
  • 安全性は確立(腎機能への悪影響なし)
  • 月額数百円のコスパ

ただし、正直に認めること

  • 20-30%はノンレスポンダー
  • 8週間以上の継続が必要
  • 女性では効果が小さい可能性

それでも、サプリメントの中で最もエビデンスが強いのはクレアチンだ。

俺がサプリを1つだけ選ぶなら、クレアチンを選ぶ。これは揺るがない。

まとめ

  • クレアチンは効果サイズA(685件のRCTで確認)
  • 上半身筋力**+4.43 kg**、除脂肪体重**+1.14 kg**
  • 安全性は確立(腎機能への悪影響なし)
  • 20-30%はノンレスポンダー(タイプII筋繊維が少ない人)
  • 8週間以上の継続が必要
  • モノハイドレート一択、3-5 g/日でOK

今回紹介したサプリ

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竹内 翔

効果サイズ原理主義者。エビデンスあっても効果サイズ小さいなら優先度は下がると考える。プロテイン、クレアチン、EAAがメインだが、効果サイズを基準に幅広く評価。

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