PMS期のダークチョコレート習慣、マグネシウム補給を楽しく続ける
PMS期って、いつもより少しだけ自分とケンカしやすい。
- なんとなく気分が重い
- むくみっぽい
- 甘いものが欲しい
- でも食べたあとに罪悪感も出る
私はこの流れが、いちばん消耗する。
だから最近は、「チョコをゼロにする」より、高カカオのダークチョコを少量で固定する方へ寄せている。
ただし最初に、ここは正直に書いておきたい。
ダークチョコレートは、PMSの治療食ではない。
今回は、PMSとマグネシウムの論文をちゃんと見たうえで、ダークチョコをどこまで現実的に使えるのかを整理したい。
先に正直に: PMSに対するマグネシウム根拠はある。でも強すぎる話ではない
PMSとマグネシウムの話は、完全な雰囲気ではない。
1991年の二重盲検RCTは、PMS女性32名が対象だ。360mg の magnesium を月経15日目から開始まで使い、negative affect と total score の改善が出ていた。
さらに 1998年のクロスオーバー試験では、200mg/日の MgO を2サイクル使って、2か月目に
- 体重増加感
- 手足のむくみ
- 乳房痛
- お腹の張り
みたいな fluid retention 系の症状が改善している。
ここだけ見ると、「やっぱり PMS にはマグネシウムでしょ」と言いたくなる。
でも、そこまで単純でもない。
最近の整理は、もう少し慎重
2025年の systematic reviewでは、PMS の心理症状に対する nutritional interventions をまとめた結果、
- vitamin B6
- calcium
- zinc
は比較的一貫した positive effects があった一方で、magnesium は insufficient evidence と整理されていた。
しかも included studies の中で low risk of bias は 1本だけ。
つまり、
「可能性はあるけど、強く断言するには研究の質が足りない」
というのが今の位置づけに近い。
私はこういう時、ゼロか100かで考えない方がいいと思ってる。
- 全部まやかし、でもない
- これで決まり、でもない
この真ん中くらい。
PMS = マグネシウム不足、と決めつけるのも違う
ここもけっこう大事。
2019年の観察研究メタアナリシスでは、serum/erythrocyte magnesium と PMS の関連は全体としては有意ではなかった。
一部のサブグループでは luteal serum Mg の低さが出ているけれど、
「PMS の原因はマグネシウム不足」
とまでは言えない。
一方で、2025年の横断研究では、magnesium intake が psychological PMS symptoms と負の関連を示していた。
さらに 2014年の観察研究でも、症状が重い群は magnesium, calcium, vitamin B6 の摂取が低い傾向だった。
なので私の理解はこう。
- PMS を magnesium だけで説明するのは雑
- でも、食事全体が荒れるとしんどさも増えやすい
このくらいが、いちばん現実に近い。
ダークチョコのPMS trial はある。でも、かなり限定的
ここは今回いちばん面白かったところ。
2025年の trialは、trained female CrossFit athletes 15名が対象だ。85% dark chocolate 30g/日を3日間使って、PMS phase で
- functional performance
- reaction time
の改善が出ていた。luteal phase では DOMS も下がっている。
ただし、この研究をそのまま
「ダークチョコはPMSに効く」
と読むのは危ない。
理由ははっきりしている。
- 対象が一般女性ではなく競技者
- 介入期間が短い
- 見ているのは一般的なPMS symptom score というより performance / cognition / soreness
だから私は、これをおもしろい補助線としては見るけど、主根拠にはしない。
それでもダークチョコを使う理由はある
ここからが、実際の習慣の話。
ダークチョコの良さは、PMSを治すことより、PMS週に崩れにくいことだと思ってる。
我慢だけで乗り切ろうとすると、
- 反動で食べすぎる
- 甘いものへの執着が強くなる
- 結局、いちばん欲しかったものを大量に食べる
みたいになりやすい。
その点、高カカオのダークチョコは、
- 少量でも満足感が出やすい
- 多少はマグネシウムも入る
- 「完全なお菓子」よりは少し筋がある
という着地点になる。
私はこの少し筋があるが好きなんだよね。
どのくらいマグネシウムが入る?
日本食品標準成分表(八訂)増補2023 のスイートチョコレート/カカオ増量では、
- マグネシウム 220mg / 100g
- エネルギー 539 kcal / 100g
だった。
これを日常の量に直すと、
- 25gで 約55mg
- 30gで 約66mg
くらい。
この数字を見ると、立ち位置がよく分かる。
PMSの magnesium 試験で使われていた量は 200-360mg/日。だから、ダークチョコ 25-30g はサプリの代わりではない。
でも、ゼロよりは入る。
私はこういう時、
「足りないから意味がない」ではなく、「少し足せて、しかも続くなら悪くない」
と考えるようにしている。
私なら、PMS期はこう使う
1. 20-30gで先に決める
袋のまま食べると、だいたい増える。
だから私は最初に、
- 20g
- 25g
- 30g
のどれかを決めて、小皿に出す。
習慣って、意志より出口の形で変わることが多い。
2. 昼か夕方に固定する
PMS期って、夜に崩れやすい。
だから私は、
- 昼食後
- 15時前後
のどちらかに固定したい。
「今日はいつ食べよう」と迷う時間が、いちばんブレるから。
3. 70-85%くらいの高カカオから始める
いきなり 95% に行くと、続かない人も多いと思う。
私は、健康習慣は少しおいしいが大事だと思ってる。
PMS期に無理なストイックさを入れると、それだけで嫌になる。
4. 主役のMgは別で作っておく
ダークチョコだけで magnesium を稼ごうとすると、量もカロリーも重くなる。
だから土台は、
- 豆腐
- 納豆
- 味噌汁
- ナッツ
みたいな食事側で作る方が自然。
このあたりは、木綿豆腐でマグネシウム補給する習慣や、マグネシウムの成分ページの方が本筋に近い。
ダークチョコは、そこに楽しく戻るための上乗せくらいでいい。
食事で足りないと感じたら、マグネシウムサプリを別で持っておくのもあり。
クエン酸マグネシウム+リンゴ酸マグネシウム。PMS期のむくみや気分の重さが気になる時に、ダークチョコとは別の土台として。
iherb.com
(Amazonと楽天では、同じ商品が見つからない場合があります)
チョコ craving を恥ずかしがらなくていい
1999年の trialは、perimenstrual chocolate / sweets craving が対象だ。progesterone も alprazolam も効かなかった。
この論文だけで全部は言えないけど、少なくとも
「PMS期にチョコが欲しくなるのは、気合いが足りないだけ」
みたいな話ではないんだと思う。
私はこの視点に、かなり救われる。
欲しくなること自体をゼロにするより、どう着地するかを先に決めておく方が優しい。
ダークチョコで抱え込まない方がいい時
ここもかなり大事。
- イライラや抑うつが強い
- 仕事や家事に明確に支障がある
- 月経前に毎回かなりつらい
- 痛みや頭痛も重い
こういう時は、ダークチョコを上手に食べる話だけでは足りない。
PMSやPMDDは、食事の工夫だけで抱え込むテーマじゃないこともある。
私は自然な方法が好きだけど、自然な方法だけに閉じこもらないことも大事だと思ってる。
結城のまとめ
PMS期のダークチョコレート習慣は、治療ではない。
でも、
- 甘いものを完全禁止にしない
- 高カカオを少量で固定する
- マグネシウムを少しでも足す
- PMS週の自分とケンカしにくくする
という意味では、かなり実用的だと思う。
私は、PMS期に必要なのは完璧な正解より、崩れにくい着地点だと思ってる。
ダークチョコ 20-30g なら、その着地点としては悪くない。
サプリほどの量は入らない。PMSを直接治す証拠も強くない。
それでも、「我慢だけで荒れる」よりは、ずっとやさしい。
